EMIトータル試験システム MR2300
当社のスペクトラムアナライザ技術、電波暗箱技術およびアンテナ技術を結集した統合システム
何ができるか
2種類のEMI試験
- 放射性妨害ノイズ試験
電波暗箱と広帯域アンテナを使って、30MHz~1GHzの帯域で測定することができます。
※1GHz〜はオプションになります。 - 伝導性妨害ノイズ試験
LISN(ラインインピーダンス安定化回路網)を使って、150kHz~30MHzの帯域で測定することができます。
ノイズ発生源の特定
- EUT内PCBの磁界測定
オプションの磁界プローブCP-2SAを使ってプリント回路基板の磁界測定を行うことにより、妨害ノイズの発生源を特定することができます。
特長
追加設備のいらないEMIトータル試験システム
アンテナ、EMI用スペクトラムアナライザ、LISN、EMI用PCソフトウェアのみならず、電波暗箱まで全てが揃ったトータル試験システムです。
追加設備はまったく必要ありません。
さらに、問題点解決ツールとして磁界プローブ(オプション)が用意されています。
自社開発の超小型・広帯域アンテナ

578(W)×401(H)×250(D)mmと超小型で、30MHz~1GHzと広帯域のアンテナを自社開発しました。アンテナの小型化により電波暗箱の小型化も実現できました。
大/小4種類の電波暗箱
電波暗箱/シールドボックス MY5310S
シールド性能をキープし、分割・組み立てを可能にした電波暗箱。
人員用エレベーターでの搬入、狭いスペースへの設置に最適。
電波暗箱/シールドボックス MY5310SU
EMI試験に最適な電波暗箱。 3分割して搬入ができるので、オフィスビル等への搬入が簡便。
電波暗箱/シールドボックス MY5410
超大型のEMI試験に最適な電波暗箱。大型EUT向けに直径756mm/耐荷重100kgのターンテーブルを標準装備。
電波暗箱/シールドボックス 大型タイプ MY5310
EMI試験に最適な電波暗箱。 小型EUT向けに直径220mm/耐荷重10kgのターンテーブルを標準装備。
電動ターンテーブル(工場オプション)
電動ターンテーブル(工場オプション) MT106
MY5310・5310S・5310SU・5410用電動ターンテーブル。
PC画面の測定結果をそのまま読み取るだけ
アンテナゲイン、LISNの減衰量、3m法への換算等、システム全体がMSA438E/538E/558EとPCソフトウェアで補正されます。
ユーザはPC画面の測定結果をそのまま読み取るだけです。

EMI測定波形グラフ作成ツール
EMI測定ソフトウェアMAS430(T)・530(T)で保存した波形データをグラフ化し比較するためのフリーツールです。(Excelになります。)
EMI測定波形グラフ作成ツールの使い方をyoutubeにて公開しています。
標準規格に準拠
CISPR11、CISPR22、EN55011、EN55022、VCCI(classA/B)、FCC part15に準拠しています。
概要

上記全体システム図の中の①、②または③をEMI用スペクトラムアナライザ MSA438E/538E/558Eの「RF INPUT」に接続することによって、放射性妨害ノイズ試験、伝導性妨害ノイズ試験または妨害ノイズの発生源特定のためのデバッグを行うことができます。
※PCとCP-2SAはシステム価格には含まれません。
放射性妨害ノイズ試験
付属品のN(P-P)同軸ケーブルで電波暗箱MY5310/S/SU・5410とMSA438E/538E/558Eとを接続することによって、30MHz~1GHzの放射性妨害ノイズ 試験を行います。
EUT(被試験装置)が空中に放射した妨害ノイズを広帯域アンテナMAN 101/102 で受け、それをMSA438E/538E/558Eへ送ります。MSA438E/538E/558EではMAN 101/102のゲイン補正を行い、電界強度演算(dBμV/m)を行います。
演算 結果はUSBケーブルでパソコンへ転送され、3m法への換算を行ってパソコ ン画面上にEMI標準規格で定められたリミットラインと共に表示されます。
伝導性妨害ノイズ試験
付属品のN(J)/BNC(P) 同軸変換アダプタをLISN(MPW201B)の「RF OUT」 端子に接続し、N(P-P) 同軸ケーブでMSA438E/538E/558Eへ接続することによ って、150kHz ~ 30MHz の伝導性妨害ノイズ試験を行います。
EUTが電源ラインへ放出した妨害ノイズをLISNを介してMSA438E/538E/558Eへ送 ります。
MSA438E/538E/558EではLISNのアッテネータ補正を行い、dBμV の単位へ 変換します。データはUSBケーブルでパソコンへ転送され、パソコン画面上 にEMI標準規格で定められたリミットラインと共に表示されます。
妨害ノイズ発生源の特定
オプションの磁界プローブCP-2SAを使って、 プリント回路基板上の磁界分布を精密 に測定することができます。これにより、 リミットラインを超えた妨害ノイズの発生 源を容易に特定できますのでデバッグツールとして使用すると大変便利です。
シグナルアナライザ MSA538E
EMI測定機能搭載モデル
■測定周波数:20kHz~3.3GHz
シグナルアナライザ MSA558E
EMI測定機能搭載モデル
■測定周波数:20kHz~8.5GHz
スペクトラムアナライザ MSA438E
EMI測定機能搭載モデル
■測定周波数:50kHz~3.3GHz
ラインインピーダンス安定化回路網(LISN) MPW201B
限られたスペースで簡単に試験環境を構築が可能。LISNを電源ラインに挿入することによって、EUTからみた電源ラインのインピーダンスを一定にする。
関連資料
実演動画
動画をご希望の方には、CD版を無料で差し上げます。
(主要製品カタログ、技術資料付き)
製品カタログ
技術資料
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