スペアナのノイズフロアと内部アッテネータ(ATT)の関係について説明します。
アプリケーション
下図はスペアナの簡易ブロック図になります。ミクサの入力に適切なレベル以上の信号が加えられると飽和により高調波ひずみやスプリアスが発生し、正しい測定が行えなくなります。それを防ぐためにミキサの前に内部ATTが挿入されています。
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RF信号が無入力の状態のノイズフロアをスペアナの内部ATTを変更して測定した結果を以下に示します。
(MSAシリーズでは、基準レベルの設定値で内部ATT値が自動に設定されます。取扱説明書の「基準レベルとATT・AMPの関係」をご参照ください。)
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①→②のように内部ATTを10dB下げると、ノイズフロアも同様に10dB減少しています。
ノイズフロアは内部ATTより後段の回路で決まっていますので、内部ATTの変動量がそのままノイズフロアに対応します。
②→③の場合は、内部ATTを5dB下げ、内部アンプ(AMP) 5dBが追加されています。
単純に考えた場合はノイズフロアは10dB減少しますが、内部AMPのノイズが加わるため 9dB減少となっています。
スペアナの外部にATTやAMPを接続した場合にも、同様にノイズフロアが変動するため、その点を考慮して使用する必要があります。
システム構成・価格
シグナルアナライザ(MSA500シリーズ) | ¥748,000~ |
スペクトラムアナライザ(MSA400シリーズ) | ¥498,000~ |
製品紹介
シグナルアナライザMSA500シリーズ
シグナルアナライザ MSA538
MSA500シリーズの中でもっともポピュラーなモデル
■測定周波数:20kHz~3.3GHz
シグナルアナライザ MSA538E
EMI測定機能搭載モデル
■測定周波数:20kHz~3.3GHz
シグナルアナライザ MSA538TG
トラッキングジェネレータ搭載モデル
■測定周波数:20kHz~3.3GHz
シグナルアナライザ MSA558
8.5GHz帯域により無線系情報通信のほとんどのアプリケーションをカバー
■測定周波数:20kHz~8.5GHz
シグナルアナライザ MSA558E
EMI測定機能搭載モデル
■測定周波数:20kHz~8.5GHz
スペクトラムアナライザMSA400シリーズ
スペクトラムアナライザ MSA438
MSA400シリーズの中でもっともポピュラーなモデル
■測定周波数:50kHz~3.3GHz
スペクトラムアナライザ MSA438E
EMI測定機能搭載モデル
■測定周波数:50kHz~3.3GHz
スペクトラムアナライザ MSA458
8.5GHz帯域により無線系情報通信のほとんどのアプリケーションをカバー
■測定周波数:50kHz~8.5GHz
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