測定手順
- ケーブル特性をリスト(USBメモリ)から読み取る
- 障害点までの距離またはケーブル長の概算値を設定する
- CF/SPAN:Auto Setを押す
- どちらか一方を選択
- 50Ω測定の場合:50Ω終端器をMA430に装着。
- 75Ω測定の場合:変換ケーブルMC313と50Ω/75Ω変換器MA310を装着。
MA310に75Ω終端器を装着
- ノーマライズを実行する
- 終端器をはずし、代わりに被試験ケーブルを装着
被試験ケーブルを装着した周波数ドメインの波形が観測される
距離測定モードに切換える(逆フーリエ変換を実行)
$$ ※\begin{cases} ・逆フーリエ変換 \\ \quad f(t)=\frac {1}{2π} \int_{-∞}^∞ F(jω) -exp[jωt]dω \\ ・時間ドメインデータが得られる \\ ・時間ドメインデータが距離に変換される: \\ \quad 距離=時間×伝播速度 \\ ・距離ドメインの波形が表示される \\ \end{cases} $$画像:距離ドメインの波形
※MSA438TG内部で自動的に処理されます
- マーカーで障害点の距離を読み取る
- 測定結果をUSBメモリに保存する
■USBメモリに保存されたデータ計測に関わる種々のパラメータ
DTF Relative Propagation Velocity 0.659 Nominal Attenuation (dB/m) at 1GHz 0.787 Cable Attenuation(dB/m) 0.00 Cable Length (m) 15 Length SPAN (m) 98.84 Factory Name BLD Cable Type RG58A 58C START f (MHz) 62.5 STOP f (MHz) 562.5 1001ポイントの距離ドメイン波形データ
spect_DTF 0 0 -47.84 ~ ~ ~ 1000 98.84 -56.13
DTF測定の動作原理
本機能では、MSA438TGのTG出力は、DTF アダプタにより被試験ケーブルとMSA438TGのRF入力に分配されます。TG出力の信号は、被試験ケーブルの途中に障害点がある場合は、そこで反射が発生しDTFアダプタまで戻ってきます。反射信号はDTFアダプタにより半分がRF入力に到達します。RF入力にはこの反射信号とTG出力からの入力が合成された信号が与えられることになります。
この信号は、障害点までの距離と周波数に対応して打ち消しあったり強めあったりします。そのため周波数軸上で山と谷が連続的に発生し、その周波数は障害点までの距離に対応します。この周波数ドメインのデータを逆フーリエ変換により時間軸データに変換すると、障害点の反射がピークとして現れます。
このピークの出現時間と伝播速度を乗ずることにより、障害点までの距離を得ることができます。本機能ではマーカーの横軸の値は通常の周波数に 代わり距離を示します。それ故、マーカーをピークに移動させると障害点までの距離を直接読み取ることができます。
本機能 ではこの一連の処理を掃引毎に行います。

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